賃貸物件の空室対策にホームステージングを考えてみよう

ホームステージングは賃貸マンションオーナーには聞きなれない言葉ですが、家の売買にはつきものです。空室対策に頭を悩ませているなら内見者に好印象を与えるために試してみる価値はありますのでお読みください。

ホームステージングとは

皆さんも分譲マンションのモデルルームはご存知と思います。部屋の中は家具やインテリア用品が置かれて生活感のある空間が用意されています。

もし、何もない新しい部屋だけなら新しい新居のイメージが湧かず、購買意欲も無くなります。この手法を賃貸住宅にも取り入れてみるというアドバイスです。

つまり、室内に家具やインテリア用品などを置いてモデルルーム化することです。このようにする事で購買者に現実的な夢を与え購買意欲を湧かせる。言い換えれば住んでみようと現実化させることです。

賃貸マンションでもホームステージングは使える

空室対策で仲介業者任せだけでは限度があり、オーナー様も自主努力が必要な時代です。私も賃貸マンション中心の浴室リフォームですが、リフォームされた室内を数千件見ています。そこでいつも思っていた事。

募集をかけているお部屋の無機質感です。

せっかくリノベーションや現状復帰をされても、お部屋自体を見せていても、見に来られた方に住んでいるイメージを湧かせていない事です。生活感は賃貸物件には不要なのですが、「こんなふうに使って、この部屋に住んでみたい」と思わせていない事です。

お部屋の演出効果がないという事です。

どうすれば演出効果が出るか考えてみます。

室内の演出効果を考える基本

家具

ファミリータイプの賃貸のケースではソファーやダイニングセットを置きます。可能であれば寝室のベッドもイメージがしやすくなります。

ここでのポイントは室内を狭く見せない工夫が必要です。配置の仕方で見え方は変わります。

照明

照明の色目は昼光色、昼白色、電球色がありますが、内覧者が来る前には全ての部屋の照明をつけておく事です。普段より明るめのワット数の電球を使いますが、明るすぎるのはNGです。

光と影のコントラストが立体感を持たせるので電球色がベストです。光の方向も全方向や広配光、下方向とあります。もちろん照明器具選びには注意する事です。

窓周り

窓周りと書いていますが、カーテン、シェード、ブラインドなどの窓周り品の事で、ウインドートリートメントと呼ばれています。

賃貸マンションの空室の場合には、カーテンなどはありませんので、内覧のお客様が来られた時にダイレクトに日差しが目に入らないように、レースのカーテンを用意しておくと良いでしょう。

ワンルームと違ってファミリータイプは窓の数も多いのでウインドートリートメントで印象が大きく変わるので、でしゃばり過ぎないように心がけましょう。

小物

エレメンツと呼ばれている観葉植物、花瓶や絵画やキッチンの小物しだいで生活空間がおしゃれに見えます。造花なども出来の良いものもあるので重宝します。

浴室やトイレなどはエレメンツが役に立つ場所です。特に浴室は小物置きにお洒落な石鹸やシャンプーのボトルが合います。小物置きやタオル掛けはマグネットでくっつく物が沢山出回っているので利用しましょう。

室内の臭いにも気をつける

せっかく内覧者が来られても室内に嫌な臭いがすれば、すべてが台無しですので、必ずチェックしておきましょう。

お客様が来られる30分ほど前に全ての窓や扉を開けて換気し、軽く直前に芳香剤を散布するなどしておくと完璧です。

ただし、匂いは個人差がありますので過ぎるのは逆効果になります。

賃貸物件でのホームステージングの問題点

分譲物件と違って費用面での問題が出てきます。現状のホームステージングの専業者に委託すると下見からコンサルティング、家具及び小物搬入、完成までのプロセスで1か月ごとに20~30万円ほどかかります。(間取りによりますが、分譲ファミリータイプの例です。)

3ヶ月間で100万円近い出費になりますが、売買価格を考えると2~3%以下です。導入することによって売却までの期間が1~2ヶ月以上早まった実例が多いので、対費用効果はあります。

賃貸物件では不可能な価格帯なんですが、空室対策になるのならオーナー様自身でアイデアは取り入れたいですね!

家具以外はやれそうなので、実行するべきです。特にワンルームのような狭小な部屋の場合は壁にある棚やトイレや浴室には小物は置けます。

小さな家具やテーブル、イス等でしたらIKEYAで買うという選択肢もあります。また、内覧されて即入居決定された方にプレゼントという手もあります。

大型の賃貸マンションで倉庫をお持ちのオーナー様はダイニング家具も置いておくことが可能ですので試してみてください。入居が決まるのが早くなる可能性があります。

賃貸ホームステージングのまとめ

フォーカルポイントを意識する

室内の演出効果に臭いの件以外で重要なのは、ドアを開けた瞬間に視線が集まるポイント、視線に飛び込んでくるポイントです。これをフォーカルポイントと呼びます。フォーカルポイントを意識してエレメンツなどディスプレイします。ところどころで色彩を入れると視線に飛び込んできます。内覧のお客さまに目を引かせ興味を持ってもらうフォーカルポイントが印象的につくれているか。数が多すぎるのはNGです。

色を使いすぎない

具やエレメンツ(小物)でたくさんの色を使わない事。アクセントカラーは控えめにする事です。カラーリングについてはまたの機会に書きたいと思います。

入居者のターゲットをある程度決めて行う事

この点も私は大事な点だと思います。究極の空室対策は入居者層を絞る事になると考えます。成功している家主様は実践しています。やはり、マーケティングの考え方が重要です。

事例の写真でも説明したように顧客ターゲット(入居者層)を新婚世帯と限定していました。家賃も2割以上アップしても即入居でした。これからの賃貸経営も綿密なマーケテイングが必要です。

ホームステージングはCTA(コールートゥアクション)行動喚起に繋がりますので、是非、試してみてください。基本を学びながら自分の感性を信じてステージングすると、とても楽しいものです。

仲介のコストを考えてみると答えは出る

それなりにコストもかかりますが、アイテムはストックしておくことで使い回しも可能となり、長い目で見れば、仲介業者に家賃数カ月分を払って客付けしてもらうより、費用対効果は改善されるチャンスです。

出来る範囲の予算でステージングを実行して見るのも学習の一つです。自分なりのノウハウが構築出来るチャンスと思いましょう! 

最後になりましたが、こんなサービスも始まっています。

ニトリのホームステージングサービス https://www.nitori.co.jp/business/homestaging/